チャットでウィキペディアをつくる

例えば、何か新しいことを始めようと思うと、どうしても「新しいことを始める」ためのフォーマットに乗っかってしまう。

これは、「やるぞ」っていう意気込みが強ければ強いほど、むしろそうなってしまったりするし、その何かをやろうという構えが、本当はもっと柔軟に考えられたかもしれない可能性を狭めることになったりしないだろうか?

例えば、新しいことを始めるぞということで、いついつどこに集まってブレストでもやろうということになって、立派な会議室なんかを予約して、場合によっては上司や先輩、あるいはよく知らない人などが集まった空間で、本当に価値のあるアイデアが出たりするものなのだろうか?

それよりも、日頃たわいもなくしている雑談で、ふざけたりしながらいろんな話題を縦横無尽に移動する中で、「これってそもそもこういうことじゃない?」とか「これとこれを組み合わせたら面白そう」みたいな気づきから、自然にコンセプトが浮き上がってきて、それが結果として「ワタシたちの百科事典」になるような仕組みあったとしたら、それが本当に自分たちがやりたかったこと(必要だと思ったこと)の種になるんじゃないだろうか?

例えば、

みたいな会話が、

という感じで「煽り運転」というテーマに辿り着く。

さらに、そのテーマにつなげる形で、あちこちで見つけてきた情報を投稿していく。

このテーマについて、もっと深く掘り下げる場所を作っておきたいということであれば、

みたいな感じで、発言内容から新しいチャットルーム(ここではコトノマと呼んでいる)を作る。このコトノマが、会話に参加している人たちにとっての百科事典の項目になる。

さらに何日か経って、

ここで キラーン✧ とひらめくTakeo氏、

その勢いで新しいコトノマを作る。

これはあくまでも例なので内容については深く考えないで頂きたい。

「チャットでウィキペディアをつくる」ということの雰囲気は感じて頂けただろうか? こんな感じで、発想にリミットがかからない普段の会話からコンセプトをすくい上げて辞書化するというのが、Cotoami の一つの活用例である。

予めこういうことをやろうとか、こういう情報が必要だろうという予断を持つよりも、興味のまま、話を面白そうな方向へ転がす時に出てくるキーワードを拾い上げたり、それらの間にネットワークを作ったりすることによって、本当に自分たちが必要とするオリジナルなアイデアを生み出す。それが「チャットでウィキペディアをつくる」という実践である。

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